2014年1月 デフレクターB
とりあえず、ハンドレールノブの穴をあけてパーツを取り付けてみた。
写真が水平に撮影できていないが、計画通りにハンドレールの取り付けはできたようだ。正面から見てもほぼまっすぐである。煙室部分は少し誤差が出ているが気になるほどではない。
運転室前板にあけた穴にもピタリとはまり計算通りである。
どうせ取り付け取り外しを繰り返すが、デフ、コブ、梯子、ケーシングバンド、発電機台座を取り付けて撮影した。

いつもばらばらの状態だが、こうして完成形に近くなるとますますやる気ができるというものである。8620はボイラーが細く、動輪は大きくカッコイイ。ようやく機関車らしくなってきた!


デフレクターの取り付けで一番難しいところはステーの煙室側である。とにかく位置決めが難しい。理論は無視して現物合わせで取り付けるのが一番簡単だが、そうしたくないのが私の性格である。

ステーはデフレクターを発注した時にまとめて発注していたので、これを加工して取り付ける.。実機のデフレクターの取り付けはいろいろな形態があるが、どれを見てもステーを谷折・ネジ止めしているものはないようである。大抵は煙室側にステーがついており、これにネジ止めしてある。この方法だとデフの垂直度が調整できる。

デフレクターステーはライブの場合上から見ることが多いので目立つところである。(私だけかもしれないが・・・)

実機のデフレクターの取付を目標に、以下のような取付方法を考えていた。

紫線がデフレクターステーである。煙室とステーの隙間を埋める三角形のブロックを挟み、煙室上側から貫通ネジで煙室にネジ止めする。見た目は最高である上、ステーのネジ穴を長穴にすれば実機と同様デフの垂直度を調整できる。

しかし、煙室は円筒形のアルミ製であり、ネジ穴あけには細いエンドミルを使わなければならない。ナンバープレート取付の悪夢が再び起こる可能性が高い。

結局この案は没として一般的なアングル止めにした。

実機のデフ取り付けステー。資料写真:やまてつ氏


最初にデフ側にステーを取りつけ、煙室との距離を確認する。ステーとデフの取り付け穴はあらかじめショットで開けてあるので曲げ加工だけである。
今回も三角ヤスリで溝を掘り、溝を基点に折り曲げた。
デフとのZ軸側垂直度は問題がなかったが、X軸側の(ボイラー中心線に対する)垂直度があまりよろしくない。曲げ加工の時に誤差が出ているようだ。だが、おおむね良好だった。

このままでもよいのではないか(煙室と締結する必要がないのでは)と思ったが、運搬時のことを考えると、締結したほうがよかろうと思いなおした。

マジックで印をつけて位置を測定し、CAD上で求めた交点との誤差を確認する。

写真のように測定・罫書・穴あけ・タップ立てと作業を行ったが、なんせ相手がアルミなので、タップをおらないよう最大限注意を払った。無事、8カ所にM2のタップを加工できた。

前後方向の穴の位置決めはCADで求めた位置を罫書した。(写真下左)これが後で問題になったのだが・・・・


煙室側のステーは真鍮アングルを折り曲げ加工したが、このアングルは運転台屋根板を固定するときに作った失敗アングルから切り出した。曲げ角度がちょうど良く、手間もかからなかった。

曲げ角度を微調整して取り付ける。

ボイラー側ステイ 作り直したデフステー
XYZ軸とも理想的 折り曲げ部分を半田で穴埋め
写真では残していないが、ボイラー側ステイはやや進行方向よりになっていたようである。ボイラー側ステイを取り付けた後、再度デフステーを設置したところ、ボイラー側ステイと位置が合わなかった。CADで求めた位置よりも1mmオフセットしていた。

デフステーを強制的にあわせてしまえばできないことはなかったが、ここは水平・直角にこだわりたいところである。結局、新たにデフステーを作り直した。今度はセンターラインも罫書きしておき、直角度がわかるようにしておいた。ステーはテーパーになっているので、折曲加工・取付時両方にメリットがあった。

ステーの折り曲げ部分はガイド溝を切った側を外側にしたため半田で溝埋めをしておいた。予想はしていたがデフの取付はかなり面倒くさい。非常に目立つパーツである上、傾きやねじれがあると全体的な印象に大きく影響してしまう。

最後にボイラー側ステイにデフステイの穴を写しあけ、タップをたてて完成。

平行度、直角度はほぼ理想どおりだが、計測の結果はデフが上に行くにしたがって外側へ広がっていた。両側2mmずつぐらいだが!デフにはこだわりたかった。
1mmのボンデをカットするついでにいろいろ他のものを発注したが、その一つがこれである。運転室天窓(小)の縁である。緩やかにまげて二液性接着剤で固定した。気持ち、引き締まった気がする。

2013年は前半に工作ができて、後半はまったく工作できなかった。
記事中の煙室に罫書き・タップたてするところまでは昨年5月の工作である。それ以降は2014年に入っての工作である。

私の仕事は混んでくるととてつもなく時間がなくなる。毎日一定の時間を工作に裂くということはまずできない。