2013年1月 CAD更新・小物製作
以前、「独り言・HP開始から10年を迎えて」に書いたが、私が使ってきたCB-CADは2002年頃から開発が終了し、以後はサポートのみだった。対応OSはWINDOSーMEまでで、XPには対応していなかった。
しかもその後、開発している会社は私がライブを休止している間に合併して会社が消滅してしまい、サポートすら受けられない状況だった。

ソフトはダウンロードしたものにライセンス・パスワードを与えて使えるようにするものだったので、ハードディスクを交換したり、OSのクリーンインストールを行うとそれだけで使用ができなくなる。

もちろん、dxfやcadといったメジャーな拡張子には対応していたので、ファイルを開くことはできるのだが、あらかじめファイル変換を行わなければならず、毎度毎度作図する度にdxfで書き出しを行い、ファイル管理を行ってきた。

ライブ工作=CADという図式だったので、これは非常に面倒だった。おまけに、仕事で使うPCと分けざるを得ないため、大型のタワーが二台部屋に並び、さらにデスクにはモニターが2台乗っていた。

CB-CADの為だけに別にシステムを組んでいたのである。

私の仕事はCADを使う仕事だが、機械加工CADではなく測量CADなので、これとまとめることも無理があった。

一番よい方法はJW-CADに乗り換えることだった。フリーソフトであり、とてもメジャーなCADである。しかし、2004年頃から何度も勉強して使ってみたが、私には使いにくいCADだった。CB-CADと仕事で使っている測量CADは操作方法に共通点があり、比較的楽に操作できるのであるが、JW-CADは何度テキストを購入しても慣れることはなかった。DOSから受け継がれている操作方法に私の体が対応できないのだ。

工作が滞っていのは、子育て・仕事が原因であることは確かだったが、作図に問題が出ていたことも大きな要因だった。この数年の工作はCADを使わなくても現物合わせでできる工作が多かった。実際、近年の記事にはCAD図面を張り付けていることはほとんどない。

今回、ライブの仲間であるY氏(平岡幸三氏のペンシルバニアを完成されているすばらしいライブスチーマー)より、CB-CADの引き受け会社を教えていただいたことで、CB-CADのデータがそのまま移行でき、しかも操作方法も全く同じであるCADを入手することができた。このCADは電気配線や空調システム、給水配管を設計する専用CADだが、ライブの工作ぐらいなら問題なく使える。何より操作・インターフェースが使い慣れているCB−CADそのものであるからだ

引き継ぎ会社のことは開発会社合併のあいさつ記事にも全く出ていなかったので、今回の出来事は驚くべき進展だった。

子育て、開業、CAD会社消滅、鋳物屋の廃業、と工作を停滞させる要因がいくつもあったが、ここにきて少しずつではあるが2005年以前の状況に戻りつつある。そして、困難に直面している時にいつも救いの手を差し伸べていただいてるライブの仲間には毎度感謝をしている。

今回の記事は工作がほとんどないが、CAD=工作なので私の中では大きな工作をやり遂げた安堵感があるのだ。

新しいCADは「CRAFT-CAD」という。

おまけに、CB-CADの為だけにセットしていたシステムを部屋から追い出すことができることもメリットだ!

通常使用しているファイルのみCRAFT−CADへ移行したが、総ファイル数は2000近くあるので更新作業は随時行ってく。8620のものだけは先行して完了した。


わずかだが、工作も行った。

暖房安全弁である。実物の形状を知っているとしり込みするぐらい難しい形状だが、思いつきで工作したら簡単にできたので設置した。寸法の資料が一切ないので、近所のC50の屋根に上って簡単に計測した。

屋根との接合面は緩やかなRだが、ここは平面のままとした。屋根に乗せてもほとんど隙間はできない。
真鍮丸棒を旋盤とヤスリでボタン状に加工して一旦屋根に仮接着し、前方からと上面から中心を目測で決めて穴あけをする。穴はテーパー加工し、同様にパイプもテーパーにして垂直にたちあがる位置を決め、はんだを流して完成。

ロストワックスで対応しようと考えていたが縮尺の問題もあり、自作にチャレンジしたが予想以上に簡単だった。時間にして30分ほどではなかったかと思う。

屋根への取り付けは構造用二液接着剤。

もっとまとめた工作記を掲載したいと思うが、時間が取れないのでやむを得ない。