2001年8月    第1回 主台枠-@
一年以上かけて、やっと連載がはじめられることになった。セントラルによると、第一回は主台枠から始まり、2.3.4回は、テンダーの部品を配布するという。本来、テンダーはかなりあとのほうだが、部品の都合もあり、このような配布になるそうだ。
私としても、機関車が完成してからテンダー製作となると、手を抜いてしまう可能性があるのでちょうど良いと思う。練習にももってこいである。
というわけで、主台枠の次はテンダーに移行するのでご了承願いたい。

4月22日に、佐川急便で「主台枠」が届いた。長細いダンボール箱に発泡スチロールの詰め物がしてあり、その中にレーザーカットで処理された主台枠が入っていた。

主台枠左右、前端梁、後端梁、中間梁、左右の台枠を繋ぐ中控、端梁を接合する真鍮アングル、排障器、各種ネジ・ナットがはいっていた。真鍮アングルは、届いたときに部品が不足していたのでセントラルに連絡して、追加で送ってもらった。

設計図は残念ながら青焼きによる実寸大ではなく、A3の縮小コピーによるものだった。縮小率は不明。ちょっと見るだけではどのような形状になるかすぐ見当がつかない。A3・1枚ではコピーに収まらないので、2枚にわけてコピーしてある。並べてみてようやくその全貌がつかめるという感じだ。さらに困ったことに、図面が古く、送られてきた部品と形状がかなり異なる。というのも、今回の配布は実機と同様下バネに変更になるらしく、台枠下部にふき取りがあり上下寸法が詰めてある。それに伴って穴の位置もかなり変更になっている。今回のものの方がより実物に近くなっており完成度は高くなりそうだが、製作する上では逆に不都合に思える。中川氏から、第5回配布の図面を拝借して比べてみたが、やはり私の台枠とはかなり形状が異なる。

第一回全部品

送られてきた部品

上記写真は第1回配布の部品すべてである。写真上から主台枠左右、下左から排障機、中控え、前後端梁、中間梁、ボルト各種、真鍮アングルである。主台枠と排障機は4ミリ厚磨き鋼、中控えは鉄丸棒にねじ切りがしてある。前後端梁と中梁は6ミリ厚磨き鋼で、すべてレーザーカットによる切り出しとなっている。

すぐ工作に入りたかったが、設計図の縮尺がわからないことと、寸法が一切記入されていないことから、失敗を防ぐため、まず部品の採寸を行い自分で設計図を興すことにした。

ノギスと定規で主台枠から採寸を行なったが、どこまで正確にできるかわからない。絶対に狂ってはいけないところを基準にして穴の位置を座標で求めた。
大切なところはホイールベースである。3軸の動輪の軸箱の距離と寸法を求め、それらを基準に採寸する。主台枠前側はRが多く、不正確になることが確実なため、第1動輪軸箱を基準に寸法を求めた。極端な話、先輪のホイールベースが1ミリ狂ったからといってどうなるわけでもないので、動輪ホイールベース最優先で採寸した。
採寸方法は正しいやり方かどうかわからないが、たとえばA-C間の寸法を求めたい場合、途中に穴や角など基準になる点Bを設け、まずA-C間を計り、次にA-B間の寸法を測り、次にB-C間を測り、そして加算してA-Cと同じになればその寸法を採用する。そして作り上げた主台枠の図面がこれである。

 

台枠組立図

台枠側面図

横長の図面なので800ピクセルで納めると、細かい穴が見えなくなってしまう。台枠下部4箇所長いアーチでえぐってあるところが変更された点である。他にも第二動輪と第三動輪の間にある2つの大きな四角いあなも設計変更されている。実機は同じように穴があいている。

上は、台枠組立図を上から見たところである。太い梁は丸棒による中控え。真中の細い梁は6o厚の中間梁で、軸動ポンプなどが取り付けられる。この中間梁に対応した穴は5箇所穴があいている。設計図によると、ここはM4なので、6oの板側面に3.5ミリの穴をずれないよう左右合計10個所開けなければならない。ここは難しそうだ。

さらに、この5連縦穴上部3穴の間に2箇所穴があいている(赤矢印)が、ここにはモーションプレートが友締めで取り付けられる(青い囲みが取り付け位置)。CAD上でこれを重ね合わせると、モーションプレート取り付け穴に中間梁が半分重なり、どう考えてみてもモーションプレートがつかない。4ミリの穴なので、台枠にタップをたててボルトをM5×4oに変更すれば取り付けできそうな感じはするが・・・

モーションプレート取付穴

中川氏の機関車をチェックすることにして、ここは取り付けを後に回すことにした。加工してしまうとモーションプレートが届いたときに泣きを見ることになるかもしれない。

排障機  中間梁

   排障機穴あけ              中梁寸法と穴あけ加工図(右)

さて、上左は排障機である。製図というものは中学の技術課程以来習ったことがないので、醜い(見難い)ところが多いと思われるがご了承いただきたい。説明書では「台枠の穴をヤトイにして穴を開けよ」となっている。私はヤトイで開ける方法がどうしてもうまくいかないので、台枠の穴位置を参照にハイトゲージを使用して座標で開けた。取り付けはM3のキャップボルトで止めるよう指示がされている。
目立たないところではあるが、部品の大きさに対してボルトが大きすぎるような気がしたので、M2.3六角ボルトで固定した。台枠にタップを截てて、直接ネジ止めする。排障機の穴あけ位置は、左図のとおりであけた。
図面では穴径2.5とあるが、2.3に変更したので2.3で開けてある。

右図面は、中間梁である。台枠への取り付け位置について寸法指定がない?ので、中間梁の上下中心点を求めて、そこを基準に台枠側の穴の位置を写した。おそらくこの寸法で問題がないと思われる。上記のとおり、モーションプレートの取り付けについて問題解決していないので、寸法は割り出したが穴あけ加工は行なわないようにしておいた。

中間梁のR10丸穴は軸動ポンプ取り付け穴である。本来、8620の軸動ポンプは単発だが、オプションで2連にすることができる。2万円ちょっとで二連になるので、迷わず注文を入れておいた。おそらく3つ丸穴があいている理由は、二連の場合両脇の穴を使い、単発は真中の穴を使用するためと思われる。

結局、今月は組み立てはできず、採寸と製図、穴位置割り出しで終わってしまった。性格の問題でこのような作業が一番はかどらない。


西伊豆で手作り家具工房を営んでいらっしゃる図師氏が、鉄道模型趣味人向けの楽しい商品を製作されたので紹介したいと思う。
Nゲージのレイアウトは置き場所に困る、ライブスチームをはじめてHOの飾り場所に困る、そんな方はこのような趣味と実益を兼ねた展示台があれば救われる。

図師氏のステキなコピーと伴にご覧いただきたい。

レイアウトテーブル

レイアウト建設用地にお困りの方へ、強力な助っ人です。テーブルの中がレイアウト建設用地になっているレイアウトテーブルです。 これさえあれば、夜中に疲れて帰ってきたお父さんも、一杯やりながらすぐに運転可能、癒しのテーブル。すてきなテーブルクロスを掛ければ無粋な奥方の心象を悪くすることもないでしょう。N,HOnに最適です。その他のコレクションの展示にも使用できます。
外形、高さ73センチ、幅80センチ、長さ140センチ。 床から足のはいる部分の高さは55センチ、幅は長い方が120センチ短い方が60センチです。内蔵レイアウトボード大きさ幅120センチ、奥行き68.5センチ、建築物高さ制限10センチ、ガラス部分の高さ12センチ(立体交差も可能です。)、ガラス厚6ミリサイズ60X120センチ。テーブルとしては4から6人掛けです。
もっと大きいサイズや、その他の形も可能です。座卓や、応接間のテーブル、デスクなど如何でしょうか。納期はおよそ1.5ヶ月。この大きさで送料込み100,000円

 

トレインショウケース

鉄道模型コレクターの夢を実現する、鉄道模型展示専用に設計したショーケースです。外形幅120センチ高さ66センチ。小編成のまま展示できます。曲面ガラスを使った贅沢な造りです。この大きさで送料込み¥100,000。特注サイズ、色などの指定も可。

このテーブルと展示台は図師氏のお店で販売されている。詳細については猫戯子(ねこじゃらし)のHPをご覧いただければよい。商品リストにはまだ加わっていないが、詳細について問合せができるので問題はないと思う。

どちらも工夫されていてとても楽しい。